アメリカ皮膚科学会雑誌(JAAD)にステロイド依存の総説が掲載されます
今日は良いニュースです。
以前に記した(→こちら)、オレゴン健康科学大学(Oregon Health Sciences University)のDr. Hanifinによるステロイド外用剤依存に関するシステマティックレビューが論文になったようです。
以前に記した(→こちら)、オレゴン健康科学大学(Oregon Health Sciences University)のDr. Hanifinによるステロイド外用剤依存に関するシステマティックレビューが論文になったようです。
http://www.jaad.org/article/S0190-9622(14)02209-9/abstract
現在、印刷中なので全文を閲覧はできませんが、abstractはUPされています。翻訳すると、
=====
「アトピー性皮膚炎および他の皮膚疾患におけるステロイド外用剤離脱(ステロイド依存)についてのシステマティックレビュー」
【背景】
NEA(全国湿疹協会)には、「ステロイド依存症候群」を取り扱ったマスコミ記事の増大に一致して、患者からの問い合わせが増加している。ガイドラインには、ステロイド外用剤の副作用が多く記されているにもかかわらず、ステロイド依存はその中に無い。
【目的】
依存/離脱に関する現時点でのエビデンスを評価する。
【方法】
現時点での文献のシステマティックレビューを行った。
【結果】
最初の検索で条件に合致する294の文献がヒットし、その中には34の研究が含まれていた。ステロイド外用剤離脱は、主として女性(81.0%)の顔と鼠蹊部(99.3%)に、強いステロイド外用剤を長期間不適切に外用した結果であった。灼熱感や刺すような痛みが最多の訴え(65.5%)であり、紅斑がいちばんよくある症状(92.3%)であった。ステロイド外用剤離脱症候群は、丘疹膿疱型と紅斑浮腫型の二つのタイプに分けられ、後者のほうが灼熱感や浮腫が強かった。
【限界】
エビデンス的には低く、データとしてはばらつきがあり、ステロイド依存を研究する方法論としては厳格さに欠け、限界があった。
【結論】
ステロイド外用剤離脱は、ステロイド外用剤の不適切使用による歴然とした臨床的副作用のようである。患者及び医師はその存在及びリスク要因に気を付けなければならない。
=====
アメリカ皮膚科学会が策定した新しいガイドラインには、ステロイド外用剤依存の記述がありませんでした(→こちら)。しかしその舞台裏で、これをガイドラインに載せるべきだとする意見もありました(→こちら)。そこで、ステロイド依存問題を重視するグループが、JAADに総説として投稿して掲載されたということです。
頼もしいのは、そのグループが、ほかならぬDr. Hanifinらであるという点です。Dr. Hanifinは1980年にアトピー性皮膚炎を定義した方です。
現在、京都府立医大の加藤教授を委員長として、日本皮膚科学会版のアトピー性皮膚炎の診療ガイドラインが改訂作業中ですが、はたしてDr. Hanifinらによるこの総説を無視できるのでしょうか?無視したとしたら、それによってステロイド外用剤依存/離脱患者がこうむる不利益に対するガイドライン改訂委員の先生方の法的・社会的責任は、将来どのような形で追及されるのでしょうか?
アメリカ皮膚科学会は新しいガイドラインの冒頭で、ガイドラインが「標準治療」と見做されて治療が画一化されることを警告しています(→こちら)。九大の古江先生は、それでも「日本では標準治療は必要だ」と、多額の厚労省研究費を遣って作成したホームページ上で(→こちら)主張し続けるのでしょうか?江藤先生は「最近の皮膚科医はステロイド使用に関して腰が引けている」と学会で強調し続けるのでしょうか?
女子医大の川島先生や金沢大の竹原先生は、往年の脱ステ医バッシングから手をひいてこのまま声を潜めて引退されるのだろうか?「科学的」な反論は行わないのだろうか?
私は全ての出来事を忘れないし、こうしてネット上で語り続けます。なぜなら、それが虐げられ歪められてきた真実に対するはなむけであり、これまで苦しんできた多くの患者たちに対する鎮魂だから。
現在、印刷中なので全文を閲覧はできませんが、abstractはUPされています。翻訳すると、
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「アトピー性皮膚炎および他の皮膚疾患におけるステロイド外用剤離脱(ステロイド依存)についてのシステマティックレビュー」
【背景】
NEA(全国湿疹協会)には、「ステロイド依存症候群」を取り扱ったマスコミ記事の増大に一致して、患者からの問い合わせが増加している。ガイドラインには、ステロイド外用剤の副作用が多く記されているにもかかわらず、ステロイド依存はその中に無い。
【目的】
依存/離脱に関する現時点でのエビデンスを評価する。
【方法】
現時点での文献のシステマティックレビューを行った。
【結果】
最初の検索で条件に合致する294の文献がヒットし、その中には34の研究が含まれていた。ステロイド外用剤離脱は、主として女性(81.0%)の顔と鼠蹊部(99.3%)に、強いステロイド外用剤を長期間不適切に外用した結果であった。灼熱感や刺すような痛みが最多の訴え(65.5%)であり、紅斑がいちばんよくある症状(92.3%)であった。ステロイド外用剤離脱症候群は、丘疹膿疱型と紅斑浮腫型の二つのタイプに分けられ、後者のほうが灼熱感や浮腫が強かった。
【限界】
エビデンス的には低く、データとしてはばらつきがあり、ステロイド依存を研究する方法論としては厳格さに欠け、限界があった。
【結論】
ステロイド外用剤離脱は、ステロイド外用剤の不適切使用による歴然とした臨床的副作用のようである。患者及び医師はその存在及びリスク要因に気を付けなければならない。
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アメリカ皮膚科学会が策定した新しいガイドラインには、ステロイド外用剤依存の記述がありませんでした(→こちら)。しかしその舞台裏で、これをガイドラインに載せるべきだとする意見もありました(→こちら)。そこで、ステロイド依存問題を重視するグループが、JAADに総説として投稿して掲載されたということです。
頼もしいのは、そのグループが、ほかならぬDr. Hanifinらであるという点です。Dr. Hanifinは1980年にアトピー性皮膚炎を定義した方です。
現在、京都府立医大の加藤教授を委員長として、日本皮膚科学会版のアトピー性皮膚炎の診療ガイドラインが改訂作業中ですが、はたしてDr. Hanifinらによるこの総説を無視できるのでしょうか?無視したとしたら、それによってステロイド外用剤依存/離脱患者がこうむる不利益に対するガイドライン改訂委員の先生方の法的・社会的責任は、将来どのような形で追及されるのでしょうか?
アメリカ皮膚科学会は新しいガイドラインの冒頭で、ガイドラインが「標準治療」と見做されて治療が画一化されることを警告しています(→こちら)。九大の古江先生は、それでも「日本では標準治療は必要だ」と、多額の厚労省研究費を遣って作成したホームページ上で(→こちら)主張し続けるのでしょうか?江藤先生は「最近の皮膚科医はステロイド使用に関して腰が引けている」と学会で強調し続けるのでしょうか?
女子医大の川島先生や金沢大の竹原先生は、往年の脱ステ医バッシングから手をひいてこのまま声を潜めて引退されるのだろうか?「科学的」な反論は行わないのだろうか?
私は全ての出来事を忘れないし、こうしてネット上で語り続けます。なぜなら、それが虐げられ歪められてきた真実に対するはなむけであり、これまで苦しんできた多くの患者たちに対する鎮魂だから。
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