「ステロイド外用剤のウソとホント」の嘘
これを記しているのは平成11年11月11日ですが、毎年11月12日は「皮膚の日」として、皮膚科学会が各地で、皮膚病に関する一般向け講演会を催します。
日本臨床皮膚科医会のホームページに各地の講演内容が紹介されています。
http://www.jocd.org/skinday/02-schedule.html
アトピー性皮膚炎関係の演目もいくつか見られますが、その中で、兵庫県の「治療:ステロイド外用剤のウソ・ホント」(中山皮膚科 中山英俊先生)が気になりました。
中山先生が、どういうお話をされるのかは、明日になってみないと判らないのですが、実は、数年前から、製薬会社から医療機関に配布されている「ステロイド外用剤のウソとホント」という小冊子があります。鳥居薬品のホームページからPDFでダウンロードできます。
http://www.torii.co.jp/health/index.html
また、興和創薬のホームページにも解説があります。
http://www.kowa-souyaku.co.jp/dtc/suteteroido/index.htm
今回の記事で指摘したいのは、この中の
「クイズ2 『ステロイド外用剤を中止すると、リバウンドが起こる』→正解:ウソ」
日本臨床皮膚科医会のホームページに各地の講演内容が紹介されています。
http://www.jocd.org/skinday/02-schedule.html
アトピー性皮膚炎関係の演目もいくつか見られますが、その中で、兵庫県の「治療:ステロイド外用剤のウソ・ホント」(中山皮膚科 中山英俊先生)が気になりました。
中山先生が、どういうお話をされるのかは、明日になってみないと判らないのですが、実は、数年前から、製薬会社から医療機関に配布されている「ステロイド外用剤のウソとホント」という小冊子があります。鳥居薬品のホームページからPDFでダウンロードできます。
http://www.torii.co.jp/health/index.html
また、興和創薬のホームページにも解説があります。
http://www.kowa-souyaku.co.jp/dtc/suteteroido/index.htm
今回の記事で指摘したいのは、この中の
「クイズ2 『ステロイド外用剤を中止すると、リバウンドが起こる』→正解:ウソ」
これは、明らかな嘘です。 一応、文字起こししておきます。
ーーーーー(ここから引用)-----
使用法が適切でないと、症状が悪くなることもありますが、それを“リバウンド”とはいいません。
慢性の病気では、症状が落ち着いているようにみえても、病気としては続いているわけです。したがって、自分勝手に判断して、ステロイド外用剤をはじめとした治療を中止すると、病気は再び勢いを増して、時にはとてもひどい症状になってしまいます。これをステロイド外用剤のリバウンドと一般的に呼んでいることがありますが、これは間違いで、中止の仕方が適切でないために、単にもとの病気が悪化したものです。
リバウンドとは、ステロイドの内服や注射での治療を続けているときに、突然中止することによって、もともとの病気の症状以外に、全身的な強い症状が現れることをいい、ただ単に病気が悪化することをいうのではありません。
ステロイド外用剤でいわれているリバウンドのほとんどは、もともとの病気の症状が強くなったものと考えられます。症状を悪化させないためには、自分の勝手な判断でおくすりを中止することなく、医師の指示どおり、上手に減らしていくことが大切です。
ーーーーー(ここまで引用)-----
一応、私が「これは嘘だ」と指摘する根拠を示しておきます・・本ブログで引用している論文全てが根拠と言えば根拠なのですが・・
古くは、Kligmanが、"Reound can occur in any chronic dermatoses which has been under long term treatment with topical steroids"(リバウンドは、外用ステロイドを長期連用すれば、どんな慢性皮膚疾患においても起こり得る)と、皮膚科の学術誌で明記しています(→こちら)。ステロイド外用剤によるリバウンドの動物モデルは確立されているし(→こちら)、近年開発中の新薬は、ステロイド外用剤でみられるようなリバウンド現象が無いことを、メリットとして掲げています(→こちら)。「何をいまさら」という感じです。
鳥居薬品のHPをみると、小冊子は、「2008年7月改訂」とあります。「(監修)NTT東日本関東病院特別顧問 原田昭太郎、 (解説) 東京女子医科大学 皮膚科教授 川島眞」です。両人とも、言うまでも無く、2000年のガイドライン策定以降、一貫して、脱ステロイドを批判してきた日本皮膚科学会の重鎮です。
よくもまあ、いまだに、しゃあしゃあと、こんな冊子を、複数の製薬会社を使ってばらまくことが出来るものだと呆れ返ります。
しかし、それ以上に深刻だとが感じたのは、「ステロイド外用剤のウソとホント」で検索してみると、何人もの先生がたが、この小冊子をソースとしたと考えられる情報発信を、ご自身のクリニックのHPやブログ記事として行っているという事実です。
これらの先生は、おそらく製薬会社の配布したこの小冊子だけを見て、何も疑問に思わず、「これは都合がいい」と考えて、引用したのでしょう。
今の時代ですから、臨床でステロイド外用剤のリバウンドに苦しむ患者に1回くらいは接したことはある筈です。それで疑問を抱いて、自分で文献を検索して調べることもせずに、製薬会社配布の小冊子に書かれていることを鵜呑みにして終わりにしてしまう・・恐ろしいような話ですが、そういう臨床医が何人もいる、という実態を露呈しています。
グーグルで、「topical steroids」と「rebound」のキーワードで、1回検索するだけでいいんです。彼らは、それを怠っています。「ガイドラインにリバウンドが記されていない」ことなど言い訳になりません(→こちら)。
小冊子の内容は、「ステロイド外用剤を使用すると、骨がボロボロになる→(正解)ウソ」といった、平凡なクイズ5問に加えて、1問だけ、リバウンドに関する質問が忍ばせてあるという、心理操作的なものです。ほかの、当たり前とも思えるクイズに加えて、このような問題が混ぜておけば、「ステロイド外用剤でリバウンドが起きるというのも、他のクイズと同レベルに馬鹿げたことなのだ」と心理操作されてしまいます。巧妙な罠です。おそらく川島先生は、この点について、確信犯だと思います。
ノバルティスファーマ提供の「アトピー性皮膚炎ドットコム」というサイト(→こちらおよびこちら)には、「アトピー性皮膚炎の嘘ホントーこれって嘘なの?ほんとなの!?クイズに挑戦してアトピー性皮膚炎にまつわるうわさを徹底解明!」という表題が「近日公開」となっています。監修は東京逓信病院皮膚科部長の江藤隆史先生です。もう、このあたりのメンバーは定番ですね。
川島先生らのこのような情報操作の「手口」は、今に始まったことでは無いので、ショックには感じませんが、これを鵜呑みにして、なおかつ、それを自分や自分のクリニックの名前において新たに情報発信する医師が、ちょっと検索しただけでこれだけ見つかるとは・・。この点はショックでした。
とりあえず、「ステロイド外用剤のウソとホント」で検索して、このような誤った二次発信をしている医師やクリニックなどを本ブログに書き留めていこうと思い立ちました。
引用先クリニックの関係者のかたで、当方の記事をご一読いただき、ご納得・HP記事修正されたかたは、コメント欄を通じてご連絡ください。すみやかに削除させていただきます。決して個人攻撃が目的ではありません。ネット上での、患者および一般の方への、この問題に関する正しい情報提供を目的としております旨、どうぞご理解ください。
また、本ブログをご覧のかたで、他に同様のクリニックのHP・ブログ中の記述を見つけたかたは、同じく、コメント欄を介して是非ご連絡ください。ここに掲示させていただきます。製薬会社を使った大々的なキャンペーンを阻止はできませんが、ネット上では、個人レベルでも出来ることはありますから、真に正しい情報を伝えて行きたいものです。
ささもと こどもクリニック(調布市) http://homepage3.nifty.com/sasamotokc/sub117.htm
ーーーーー(ここから引用)-----
【アレルギーひとくちメモ】
ステロイド外用剤のウソとホント。アトピー性皮膚炎の治療に際して、「ステロイドは副作用が心配なので使いたくない」とおっしゃる親御さんがいます。「どんな副作用が心配ですか?」と尋ねても“周りの方がそう言うので”“父親がステロイド塗っていて大変だった”、と具体的でないお答えが多い様です。どんな副作用があるかを知っておけば、不必要な不安を解消できると思います。何年か前にあるメーカーが“ステロイド外用剤のウソとホント”という小冊子を作りましたので、それから引用します。○か×でお答え下さい。
①ステロイド外用剤を一度使用すると、やめられなくなる。②ステロイド外用剤を中止すると、リバウンドが起こる。③ステロイド外用剤を使用すると骨がボロボロになる。④ステロイド外用剤を使用するとニキビ、おできなどができやすくなる。⑤ステロイド外用剤を使用すると、色が黒く残ってしまう。⑥ステロイド外用剤は皮膚に蓄積する。⑦ステロイド外用剤を長期間使用すると、血管が浮いて、皮膚が薄くなる。正解は診察の折りにお話します。もしくはその小冊子をお渡しします。
ーーーーー(ここまで引用)-----
ひがしやまクリニック(金沢市) http://tonsensei.exblog.jp/m2011-07-01/
ーーーーー(ここから引用)-----
2011年 07月 22日
さて、ステロイドのウソ、ホントの続きです。
『ステロイド外用薬を中止すると、リバウンドが起こる!』
これも大ウソです。
アトピーなどは慢性の病気で、ストレス、季節の変化、寝不足、食生活の乱れなどで突然悪化したりします。
ちょっと症状が良くなったと思って、自分勝手にステロイド外用薬を止めてしまうと、病気が再び勢いを増して、酷い状態になることがあります。
これをリバウンドと一般的に呼んでいることがありますが、大きな間違いです。
中止の仕方が適切でない為に、単にもともとの病気が悪化したもので、これをリバウンドとは言いません。
リバウンドとは、ステロイド注射、内服を続けている時に、突然中止することによって、もともとの病気以外に、全身的な強い症状が現れることをいい、ただ単に病気が悪化することをいうのではないのです。
従って、症状を悪化させないためには、自分勝手な判断で薬を中止することなく、専門医の指示通りに、上手に外用薬を減らすことが大切なのです。
つまり、慢性の病気の治療はコントロールすることが肝腎なのです。
ーーーーー(ここまで引用)-----
みずの坂こどもクリニック(愛知県) http://www.mizunozaka.com/PDF/anzen1.pdf
ーーーーー(ここから引用)-----
「ステロイド軟膏は安全です」
●止めるとリバウンドが起こる・すぐ悪化する?
アトピー性皮膚炎は慢性の病気ですから治療を止めれば悪化するのは当然です。リバウンドは飲み薬のステロイドが大量に蓄積して起こるもので、軟膏では蓄積しないから起こりません。悪化してもきちんと軟膏を塗っていれば、徐々に再燃しにくい皮膚に変わっていくので安心してください。
2011年現在でなお、「ステロイド外用剤でリバウンドが生じない」などという、勉強不足の誤った医学情報を、HPにわざわざ記すようなクリニックにかかってステロイド外用剤の処方を受けておられる方は、是非該当HPをプリントアウトして保存しておくことをお勧めします。 もし、処方されたステロイド外用剤を連用して依存に陥り、リバウンドを起こした場合には、先方を訴えれば、勝つ可能性が高いと思うので。
また、「ステロイド外用剤のウソとホント」のリバウンドのページの活用法として、該当部分をプリントして、担当医のところに持って行き、「このクイズの答えは嘘なのかホントなのか?」と聞いてみてください。もし、クイズの答えは正しい、と答えたならば、その先生は、勉強不足か嘘をついているか、どちらかです。そのような医師から、ステロイド外用剤の処方を受けるべきではありません。
ーーーーー(ここまで引用)-----
2011.11.11
ーーーーー(ここから引用)-----
使用法が適切でないと、症状が悪くなることもありますが、それを“リバウンド”とはいいません。
慢性の病気では、症状が落ち着いているようにみえても、病気としては続いているわけです。したがって、自分勝手に判断して、ステロイド外用剤をはじめとした治療を中止すると、病気は再び勢いを増して、時にはとてもひどい症状になってしまいます。これをステロイド外用剤のリバウンドと一般的に呼んでいることがありますが、これは間違いで、中止の仕方が適切でないために、単にもとの病気が悪化したものです。
リバウンドとは、ステロイドの内服や注射での治療を続けているときに、突然中止することによって、もともとの病気の症状以外に、全身的な強い症状が現れることをいい、ただ単に病気が悪化することをいうのではありません。
ステロイド外用剤でいわれているリバウンドのほとんどは、もともとの病気の症状が強くなったものと考えられます。症状を悪化させないためには、自分の勝手な判断でおくすりを中止することなく、医師の指示どおり、上手に減らしていくことが大切です。
ーーーーー(ここまで引用)-----
一応、私が「これは嘘だ」と指摘する根拠を示しておきます・・本ブログで引用している論文全てが根拠と言えば根拠なのですが・・
古くは、Kligmanが、"Reound can occur in any chronic dermatoses which has been under long term treatment with topical steroids"(リバウンドは、外用ステロイドを長期連用すれば、どんな慢性皮膚疾患においても起こり得る)と、皮膚科の学術誌で明記しています(→こちら)。ステロイド外用剤によるリバウンドの動物モデルは確立されているし(→こちら)、近年開発中の新薬は、ステロイド外用剤でみられるようなリバウンド現象が無いことを、メリットとして掲げています(→こちら)。「何をいまさら」という感じです。
鳥居薬品のHPをみると、小冊子は、「2008年7月改訂」とあります。「(監修)NTT東日本関東病院特別顧問 原田昭太郎、 (解説) 東京女子医科大学 皮膚科教授 川島眞」です。両人とも、言うまでも無く、2000年のガイドライン策定以降、一貫して、脱ステロイドを批判してきた日本皮膚科学会の重鎮です。
よくもまあ、いまだに、しゃあしゃあと、こんな冊子を、複数の製薬会社を使ってばらまくことが出来るものだと呆れ返ります。
しかし、それ以上に深刻だとが感じたのは、「ステロイド外用剤のウソとホント」で検索してみると、何人もの先生がたが、この小冊子をソースとしたと考えられる情報発信を、ご自身のクリニックのHPやブログ記事として行っているという事実です。
これらの先生は、おそらく製薬会社の配布したこの小冊子だけを見て、何も疑問に思わず、「これは都合がいい」と考えて、引用したのでしょう。
今の時代ですから、臨床でステロイド外用剤のリバウンドに苦しむ患者に1回くらいは接したことはある筈です。それで疑問を抱いて、自分で文献を検索して調べることもせずに、製薬会社配布の小冊子に書かれていることを鵜呑みにして終わりにしてしまう・・恐ろしいような話ですが、そういう臨床医が何人もいる、という実態を露呈しています。
グーグルで、「topical steroids」と「rebound」のキーワードで、1回検索するだけでいいんです。彼らは、それを怠っています。「ガイドラインにリバウンドが記されていない」ことなど言い訳になりません(→こちら)。
小冊子の内容は、「ステロイド外用剤を使用すると、骨がボロボロになる→(正解)ウソ」といった、平凡なクイズ5問に加えて、1問だけ、リバウンドに関する質問が忍ばせてあるという、心理操作的なものです。ほかの、当たり前とも思えるクイズに加えて、このような問題が混ぜておけば、「ステロイド外用剤でリバウンドが起きるというのも、他のクイズと同レベルに馬鹿げたことなのだ」と心理操作されてしまいます。巧妙な罠です。おそらく川島先生は、この点について、確信犯だと思います。
ノバルティスファーマ提供の「アトピー性皮膚炎ドットコム」というサイト(→こちらおよびこちら)には、「アトピー性皮膚炎の嘘ホントーこれって嘘なの?ほんとなの!?クイズに挑戦してアトピー性皮膚炎にまつわるうわさを徹底解明!」という表題が「近日公開」となっています。監修は東京逓信病院皮膚科部長の江藤隆史先生です。もう、このあたりのメンバーは定番ですね。
川島先生らのこのような情報操作の「手口」は、今に始まったことでは無いので、ショックには感じませんが、これを鵜呑みにして、なおかつ、それを自分や自分のクリニックの名前において新たに情報発信する医師が、ちょっと検索しただけでこれだけ見つかるとは・・。この点はショックでした。
とりあえず、「ステロイド外用剤のウソとホント」で検索して、このような誤った二次発信をしている医師やクリニックなどを本ブログに書き留めていこうと思い立ちました。
引用先クリニックの関係者のかたで、当方の記事をご一読いただき、ご納得・HP記事修正されたかたは、コメント欄を通じてご連絡ください。すみやかに削除させていただきます。決して個人攻撃が目的ではありません。ネット上での、患者および一般の方への、この問題に関する正しい情報提供を目的としております旨、どうぞご理解ください。
また、本ブログをご覧のかたで、他に同様のクリニックのHP・ブログ中の記述を見つけたかたは、同じく、コメント欄を介して是非ご連絡ください。ここに掲示させていただきます。製薬会社を使った大々的なキャンペーンを阻止はできませんが、ネット上では、個人レベルでも出来ることはありますから、真に正しい情報を伝えて行きたいものです。
ささもと こどもクリニック(調布市) http://homepage3.nifty.com/sasamotokc/sub117.htm
ーーーーー(ここから引用)-----
【アレルギーひとくちメモ】
ステロイド外用剤のウソとホント。アトピー性皮膚炎の治療に際して、「ステロイドは副作用が心配なので使いたくない」とおっしゃる親御さんがいます。「どんな副作用が心配ですか?」と尋ねても“周りの方がそう言うので”“父親がステロイド塗っていて大変だった”、と具体的でないお答えが多い様です。どんな副作用があるかを知っておけば、不必要な不安を解消できると思います。何年か前にあるメーカーが“ステロイド外用剤のウソとホント”という小冊子を作りましたので、それから引用します。○か×でお答え下さい。
①ステロイド外用剤を一度使用すると、やめられなくなる。②ステロイド外用剤を中止すると、リバウンドが起こる。③ステロイド外用剤を使用すると骨がボロボロになる。④ステロイド外用剤を使用するとニキビ、おできなどができやすくなる。⑤ステロイド外用剤を使用すると、色が黒く残ってしまう。⑥ステロイド外用剤は皮膚に蓄積する。⑦ステロイド外用剤を長期間使用すると、血管が浮いて、皮膚が薄くなる。正解は診察の折りにお話します。もしくはその小冊子をお渡しします。
ーーーーー(ここまで引用)-----
ひがしやまクリニック(金沢市) http://tonsensei.exblog.jp/m2011-07-01/
ーーーーー(ここから引用)-----
2011年 07月 22日
さて、ステロイドのウソ、ホントの続きです。
『ステロイド外用薬を中止すると、リバウンドが起こる!』
これも大ウソです。
アトピーなどは慢性の病気で、ストレス、季節の変化、寝不足、食生活の乱れなどで突然悪化したりします。
ちょっと症状が良くなったと思って、自分勝手にステロイド外用薬を止めてしまうと、病気が再び勢いを増して、酷い状態になることがあります。
これをリバウンドと一般的に呼んでいることがありますが、大きな間違いです。
中止の仕方が適切でない為に、単にもともとの病気が悪化したもので、これをリバウンドとは言いません。
リバウンドとは、ステロイド注射、内服を続けている時に、突然中止することによって、もともとの病気以外に、全身的な強い症状が現れることをいい、ただ単に病気が悪化することをいうのではないのです。
従って、症状を悪化させないためには、自分勝手な判断で薬を中止することなく、専門医の指示通りに、上手に外用薬を減らすことが大切なのです。
つまり、慢性の病気の治療はコントロールすることが肝腎なのです。
ーーーーー(ここまで引用)-----
みずの坂こどもクリニック(愛知県) http://www.mizunozaka.com/PDF/anzen1.pdf
ーーーーー(ここから引用)-----
「ステロイド軟膏は安全です」
●止めるとリバウンドが起こる・すぐ悪化する?
アトピー性皮膚炎は慢性の病気ですから治療を止めれば悪化するのは当然です。リバウンドは飲み薬のステロイドが大量に蓄積して起こるもので、軟膏では蓄積しないから起こりません。悪化してもきちんと軟膏を塗っていれば、徐々に再燃しにくい皮膚に変わっていくので安心してください。
2011年現在でなお、「ステロイド外用剤でリバウンドが生じない」などという、勉強不足の誤った医学情報を、HPにわざわざ記すようなクリニックにかかってステロイド外用剤の処方を受けておられる方は、是非該当HPをプリントアウトして保存しておくことをお勧めします。 もし、処方されたステロイド外用剤を連用して依存に陥り、リバウンドを起こした場合には、先方を訴えれば、勝つ可能性が高いと思うので。
また、「ステロイド外用剤のウソとホント」のリバウンドのページの活用法として、該当部分をプリントして、担当医のところに持って行き、「このクイズの答えは嘘なのかホントなのか?」と聞いてみてください。もし、クイズの答えは正しい、と答えたならば、その先生は、勉強不足か嘘をついているか、どちらかです。そのような医師から、ステロイド外用剤の処方を受けるべきではありません。
ーーーーー(ここまで引用)-----
2011.11.11