「本当は怖い『脱ステロイド』:アトピー性皮膚炎の治療」というサイトについて(1)
http://blogs.yahoo.co.jp/d_d_e8e
に上記のようなサイトがあり、管理人のプロフィールは不明ですが、どうも皮膚科の先生、それも、2000年代以降の若い医師かなあ?と思います。理由は順を追って少しづつ記します(あくまで、私の印象に過ぎないので、外れているかもしれませんが)。
記事を追って、コメントしてみたいと思います。
に上記のようなサイトがあり、管理人のプロフィールは不明ですが、どうも皮膚科の先生、それも、2000年代以降の若い医師かなあ?と思います。理由は順を追って少しづつ記します(あくまで、私の印象に過ぎないので、外れているかもしれませんが)。
記事を追って、コメントしてみたいと思います。
http://blogs.yahoo.co.jp/d_d_e8e/1451944.html
まず「不適切治療(脱ステロイド・民間療法)による悪化例」という見出しについてです。
この見出しは、1)「脱ステロイド」を「不適切治療」と、最初から囲っています。
一方、2)記事の内容は、民間療法(健康食品)による悪化例であって、脱ステロイドによる健康被害ではありません。仮にこの患者がステロイド外用治療中であったとしても、同じ健康被害が起こりえたでしょう。
1)と2)の二重の構造によって、「脱ステロイドで悪化した不適切治療例だ」と、漠然と印象付ける印象操作になっています。
適切な見出しは、「民間療法(健康食品)による悪化例」で良いのではないでしょうか?
以下、「不適切治療(脱ステロイド・民間療法)による悪化例」が続きますが、すべて同じ構造です。たとえば、
まず「不適切治療(脱ステロイド・民間療法)による悪化例」という見出しについてです。
この見出しは、1)「脱ステロイド」を「不適切治療」と、最初から囲っています。
一方、2)記事の内容は、民間療法(健康食品)による悪化例であって、脱ステロイドによる健康被害ではありません。仮にこの患者がステロイド外用治療中であったとしても、同じ健康被害が起こりえたでしょう。
1)と2)の二重の構造によって、「脱ステロイドで悪化した不適切治療例だ」と、漠然と印象付ける印象操作になっています。
適切な見出しは、「民間療法(健康食品)による悪化例」で良いのではないでしょうか?
以下、「不適切治療(脱ステロイド・民間療法)による悪化例」が続きますが、すべて同じ構造です。たとえば、
これはそもそも、脱ステロイドでも民間療法でもない、栄養の問題です。例えば、脱ステロイド(というより、この場合は「ステロイド忌避」でしょう)でも、児の栄養状態が管理されていれば、起こりえなかった話です。見出しは「不適切治療(食事療法)による悪化例」でしょう。
以下全部そうです。
「エステティックによる民間療法で悪化した例」
http://blogs.yahoo.co.jp/d_d_e8e/1679918.html
「民間療法による死亡例」
http://blogs.yahoo.co.jp/d_d_e8e/1715783.html
「水中毒を呈した症例」
http://blogs.yahoo.co.jp/d_d_e8e/1865740.html
結局、このブログで紹介されている「不適切治療(脱ステロイド・民間療法)による悪化例」には、「脱ステロイド」による直接の悪化例・健康被害例は、今のところ、ひとつもありません。
この種の「見出しによる印象操作」を見抜くためには、その症例は、ステロイドを使っていたら絶対に起きなかったといえるか?を考えるといいです。私は、こういった健康被害があとを絶たないのは、ステロイドを使わずに診てくれる、管理してくれるお医者さんが、圧倒的に少ないからだと思います。だから、患者は、民間療法に流れざるを得ないのです。しかし、それは「脱ステロイド」が原因なのではなく、ステロイドを使いたくないという患者を忌避する医者の側に問題があります。
「アトピー性皮膚炎の誤った報道、正しい情報」
http://blogs.yahoo.co.jp/d_d_e8e/1786899.html
には、以下の記述があります。
以下全部そうです。
「エステティックによる民間療法で悪化した例」
http://blogs.yahoo.co.jp/d_d_e8e/1679918.html
「民間療法による死亡例」
http://blogs.yahoo.co.jp/d_d_e8e/1715783.html
「水中毒を呈した症例」
http://blogs.yahoo.co.jp/d_d_e8e/1865740.html
結局、このブログで紹介されている「不適切治療(脱ステロイド・民間療法)による悪化例」には、「脱ステロイド」による直接の悪化例・健康被害例は、今のところ、ひとつもありません。
この種の「見出しによる印象操作」を見抜くためには、その症例は、ステロイドを使っていたら絶対に起きなかったといえるか?を考えるといいです。私は、こういった健康被害があとを絶たないのは、ステロイドを使わずに診てくれる、管理してくれるお医者さんが、圧倒的に少ないからだと思います。だから、患者は、民間療法に流れざるを得ないのです。しかし、それは「脱ステロイド」が原因なのではなく、ステロイドを使いたくないという患者を忌避する医者の側に問題があります。
「アトピー性皮膚炎の誤った報道、正しい情報」
http://blogs.yahoo.co.jp/d_d_e8e/1786899.html
には、以下の記述があります。
このブログ管理者の言う「医学専門書や論文」は、ステロイド外用剤によるリバウンドの記述すらないもののようなので(→こちら)、それ以降の記述ははっきり言って読むに値しないような気もするのですが、あえてコメント申し上げると、「『脱ステロイド』『民間療法』による弊害・被害がたくさん報告され」とありますが、それが、この方のブログにおいて示されている上記のようなものであるならば、それは「脱ステロイド」による健康障害ではありません。この方は、さまざまな民間療法の健康障害を脱ステロイドこじつけて、「ステロイド恐怖」ならぬ「脱ステロイド恐怖」を煽っているだけです。ブログの表題は「本当は怖い『脱ステロイド』」なのですが、中身を見ると、まったく内容や根拠がありません。
「インターネットでも、もっと正しい情報が流れてほしい」のではなく、「インターネットで脱ステロイド恐怖を煽りたい」のでしょう。たぶんそれは、もしこの方が皮膚科医であるすれば、目の前に現れるステロイド忌避の患者を、自分の受けてきた教育・知識と整合性をつけて、自分の頭の中で納得したい、という動機だと思います。教科書と目の前の患者に起きていることとが異なったら、教科書のほうが書き換えられるべきだ、とは思わないタイプのひとと感じます。
「インターネットでも、もっと正しい情報が流れてほしい」のではなく、「インターネットで脱ステロイド恐怖を煽りたい」のでしょう。たぶんそれは、もしこの方が皮膚科医であるすれば、目の前に現れるステロイド忌避の患者を、自分の受けてきた教育・知識と整合性をつけて、自分の頭の中で納得したい、という動機だと思います。教科書と目の前の患者に起きていることとが異なったら、教科書のほうが書き換えられるべきだ、とは思わないタイプのひとと感じます。
そもそも、ここから、この人は、なぜ「医学専門書や論文」が正しいと思うのだろうか? 1990年代のマスコミ報道や、現在のインターネット情報のほうが正しい可能性があるとは思わないのだろうか?
論理的には、どちらの可能性もあります。ここを見ている方々においても言えることですが、どちらが正しいかは、自分で情報を検索して、自分の頭で考えて判断するしかないわけですけどね。普通に調べて考えれば後者が正しいとなると思いますよ。
2011.12.22
論理的には、どちらの可能性もあります。ここを見ている方々においても言えることですが、どちらが正しいかは、自分で情報を検索して、自分の頭で考えて判断するしかないわけですけどね。普通に調べて考えれば後者が正しいとなると思いますよ。
2011.12.22