アトピー性皮膚炎のステロイド外用剤離脱
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ケース14のその後+全体の中間報告

 ケース14は、クロフィブラート軟膏無効、ロシグリタゾン軟膏微効、アイピーディー軟膏無効の方です。エパディール軟膏を試用したところ、ようやく効果が出ました。
 
エパディール軟膏使用前
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3週間使用後
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エパディール軟膏使用前
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3週間使用後
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エパディール軟膏使用前
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3週間使用後
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 この方はステロイド外用歴25年離脱後4年で、病歴と皮疹から考えて、依存・リバウンドです。ですから、元々ゆっくりと時間経過で良くはなっていく流れの中にあるのですが、たぶんエパディール軟膏を使えば、回復が早まるでしょう。
 
 これで、クロフィブラート軟膏無効であった方々のうち、ステロイドを再開せず通院を続けて下さった方々については、なんとか全員、何らかのお役に立てたことになると思います。
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 あと気になるのは、ケース3、10、15ですが、3の方は遠方で来院が難しい状況です。10と15は、愛知県内なので通院に問題は無いのですが、ステロイド内服やプロトピックを中止してある程度(一か月くらい)経って、症状が安定しないと、アイピーディ軟膏にしろエパディール軟膏にしろ、結果判断が困難です。20の方は、来院されても、今の私にはこれ以上手の出しようがないです。
 ブログ読者の方への解説のため記しますが、10と15の方は、それぞれ事情でご自身の判断で手持ちのステロイドないしプロトピックを使用したということです。わたしがステロイドの使用をすすめたのは、3(リバウンド)の内服と5(および13)の外用のみです。10と15の方は中止後一カ月以上経て症状が安定したらご連絡ください。4、14、19の方々のようにアイピーディ軟膏、エパディール軟膏、ロシグリタゾン軟膏などを試みます。
  
 さて、クロフィブラート軟膏を長期開始した9人の方々は、そろそろ最初の3か月目になります。お電話(052-264-0213)にて、適当な日をご予約下さい。写真撮影・血液検査ののち、いったん軟膏を休んで、再燃するか?するならば何日くらいで再燃してくるか?の確認作業に入りたいと考えます。再燃までの日数を確認したら、ふたたび軟膏再開します。再燃までの日数が短くなったり、再燃の程度が強くなったりしなければ、クロフィブラート軟膏による依存現象は起きていないと判断できます。
  
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 ところで、クロフィブラートは医薬品なので、簡単には入手できませんが、EPA(エイコサペンタエン酸)やDHA(ドコサヘキサエン酸)は、サプリメントとして容易に入手できます。Amazonでもたくさん売られています(→こちら)。
 
 これらはオイルを軟カプセルに封入したものでしょうから、中の油状部分を取り出し、重量で1.8%になるように、自分に合う保湿剤に混ぜてやれば、私が今回使用した「エパディール軟膏」とほぼ同じものが自作可能です。
 魚臭いにおいを心配しましたが意外と気にならないようです。たぶん「手作り化粧品」並みに簡単です。お試しください。

2012.12.09
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